- 学校事務の実態を知りたい
- なぜ学校事務は楽すぎと言われるのか
- 楽な仕事で心穏やかに働きたい
学校事務は楽な仕事だけではありません。インターネット上の「学校事務は楽すぎる」という声だけを信じて、実際に入社してみたら大変だったと後悔する人もいます。この記事では、実際に学校事務で働いたことがある人へアンケートを実施しました。リアルな学校事務の現場を知って、転職先として適切か判断しましょう。
学校事務になったからといって勝ち組になれるわけではありません。繁忙期は休む暇もないほど忙しく、保護者や近隣住民からのクレームや教員との人間関係など、きついと感じることも多い仕事です。しかし、年間のスケジュールが決まっているため落ち着いて仕事ができる時期もあります。メリハリをつけて働きたい人にはぴったりです。学校事務は、生徒や学生、保護者、地域住民、教員など多くの人と関わります。親しみやすい人柄で、臨機応変に対応できる人が向いています。
今回のアンケートは、クラウドソーシングサービス『クラウドワークス』でアンケートを実施しました。参照:クラウドワークス
- 実施期間 2025年9月~2025年10月
- 対象者 20~50代の男女10名
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独自アンケートでわかった!学校事務の楽すぎるところ

しみネットでは「学校事務は楽すぎる」といった意見がありますが、
実際に働いてみて楽だと感じたことはありますか。
数字に追われないため精神的な余裕ができる
学校事務はノルマがないため楽だと言われます。学校は利益を上げることを目標としていないからです。私立は学校法人、国公立は国や地方公共団体が設置しており、どちらも営利を目的としていません。参照:学校教育法 | e-Gov 法令検索(第二条)
アンケートでの声
- 売上やノルマに悩むこともない(50代 女性)
- ノルマがない(40代後半 女性)
- 民間企業のようにノルマや数字に追われたり、成果を出すという雰囲気ではない(30代 女性)
ノルマがないことで自分で追い詰めたり、上司から叱られたりしないので、精神的に余裕をもって働ける職場が多い結果でした。
ルーティン業務が多いので仕事に慣れやすい
ルーティン業務が多いところも、学校事務が楽だと言われる理由です。1日ごとや年間を通して、ある程度やるべき仕事が決まっています。
- 成績証明書などの発行、生徒の在籍管理など日々の業務
- 入学、試験、卒業など年間行事の準備
繰り返しの業務がメインのため、仕事に慣れやすい一面もありますが、マンネリ化する可能性もあります。意識的に効率的な業務の進め方や無駄を見つけたり、定期的に気分転換をしたりすることでマンネリ化を防げます。
アンケートでの声
- 外回りなどの仕事はなく、ルーティン業務が多いところ(30代後半 男性)
プライベートと仕事を両立しやすい
学校事務が楽だと言われるのには、プライベートと仕事の両立がしやすい点があります。ルーティン業務が多く、学校の年間行事が決まっているため、仕事が計画的に進められます。
アンケートでの声
- 定時で帰れる日が多く、残業が少ない(20代前半 男性)
- 教員と比較するとクラスや部活動の担当がないため残業が少ない(20代後半 女性)



カレンダー通りの勤務で、夏季や年末年始など長期休暇をとりやすいです(50代 女性)
閑散期は時間にゆとりがある
学校事務は、閑散期は時間にゆとりがあるところが楽だと言われる点です。年間スケジュールが決まっている学校事務は、入学・卒業・行事・試験などのシーズン以外は比較的落ち着いています。
アンケートでの声
- 繁忙期以外は突発的な残業は少ない(50代 女性)
- 学校の教員に比べたら業務内容は少なく、時間も決まっているので残業がない。自分の時間もとれた(20代後半 女性)
- 繁忙期以外は定時できっちり帰れる(40代後半 女性)



繁忙期でなければゆっくりとした時間が流れていました(30代 女性)
生徒や学生の長期休暇中は仕事に集中できる
学校事務は、生徒や学生が長期休暇に入ると仕事に集中できるのが楽だと感じる人もいます。生徒や学生からの問い合わせがなくなり、仕事を中断して対応する必要がありません。
アンケートでの声
- 夏休みなどは学生がいないので、ゆったり仕事ができて楽だったのかもしれません(30代後半 女性)
楽だと感じなかった人も
学校事務で働いていて楽だと感じたことがないと回答した方もいました。
アンケートでの声
- 全くもって楽なところはありません。むしろ教員の方が恵まれてないか?と思うこともありました。(30代前半 男性)



繁忙期は本当に忙しいので、楽だとは思いませんでした。(30代後半 女性)
所属する学校、雇用形態などで業務量は異なります。学校事務に応募する際は事前に業務範囲や働き方などを調べましょう。
学校事務のきついところ


学校事務は楽なだけではありません。ここでは、アンケートの回答をもとに学校事務のきついところを紹介します。
入学・卒業や試験シーズンは忙しすぎてきつい
学校事務の繁忙期はきついと感じる人もいます。たとえば下記の時期は、残業や突発的な業務が増えます。
- 入学・卒業シーズンの3.4月
- 9.10月など行事が多いシーズン
- 学期末(7月、9月、12月、3月など)の試験シーズン
アンケートでの声
- 年度末や新年度などの繁忙期には締切が重なってきつい(50代 女性)
- 繁忙期や突発的なトラブル対応は気を抜けません(20代前半 男性)
教員と相性が合わないときつい
教員と相性が合わないと感じる人もいます。学校事務では、教員と関わる業務もあります。
- 家庭へ配布する資料の作成
- 採点業務の補助
- 学校内の掲示物の作成、張替え作業
アンケートでの声
- 先生の補佐的な業務は、先生と合わないと大変そうでした(30代 女性)
- 教員からの無理な要望、無茶ぶりがきつかった(30代前半 男性)



講師との間に入ってやり取りするのがきつかったです。(30代 後半 女性)
教員が仕事を依頼した理由や背景を理解すると、円滑なコミュニケーションがとれます。対応が難しい旨を伝える勇気も求められます。
保護者や地域住民からのクレームがきつい
学校事務は、保護者や地域住民からのクレームにも対応しなければなりません。
- 生徒の登下校時のマナー
- 運動会や音楽祭など行事に対するクレーム
- 部活動での騒音、吹奏楽の楽器の音
相手の気持ちに共感する、マニュアルに沿って対応する、相手の怒りが収まるまで話を聴くなどをすれば、クレームを適切に解決できます。
ルーティン業務がきつい
先述のとおり学校事務は、ルーティン業務が多いです。ルーティン業務への感じ方は人それぞれです。長く働いていると、仕事に面白味を感じることができず飽きてしまう人もいます。定期的に休憩やストレッチをして上手く気分転換をする、自分の中で目標を決めるなどしてマンネリ化を防ぐことができます。
学校事務に向いているのは、親しみやすい人柄かつ正確に事務処理ができる人


学校事務を経験したみなさんへ「学校事務に向いている人はどのような人ですか」と質問しました。学校事務は「親しみやすい人柄で学校を支え、正確に事務処理ができる人」が向いているとわかりました。
正確な事務処理ができる人
学校独自の制度やルールに従って正確な処理ができる人は学校事務に向いています。高いコンプライアンス意識も必要です。
生徒や学生の個人情報(住所、成績、家庭の状況など)を多く取り扱うからです。
入学や卒業などの人事手続き、成績証明書などの発行は、細心の注意を払ってルール通りに行う必要があります。些細なルールも誠実に守って、正確に処理できる人が学校事務に向いています。
正確な事務処理スキルは、学校事務だけではなく事務職全般に必要です。
親しみやすい人柄で生徒や学生の話を聞ける人
生徒や学生と話すことが多い学校事務では、親しみやすい雰囲気が大切です。生徒や学生は、悩みがあって事務員へ相談しに来ます。そのときに生徒や学生に安心してもらうことが大切です。
制度やルールの変化に柔軟に対応できる人
変化に柔軟に対応できる人は学校事務に向いています。学校の制度やルールが頻繁に変わるからです。
- 国の支援金や奨学金の制度変更
- 旅費計算のやり方
- 学校行事のスケジュールや進め方
変更点を理解して自ら行動する必要があります。
学校事務に向いている人に関するほかの回答
学校事務に向いている人について、アンケートでは次の回答もありました。
- 縁の下の力持ちでいることにやりがいを見出せる人
- 細かいことに気づける人
- 臨機応変に保護者対応が柔軟でき、話を聞くのが得意な人
- 制度やルールに沿って正確に進めつつも、相手に合わせて柔軟に対応できる人
- 教員など上の立場の方と折衝できる人
- 教育に興味があり、子どもが大好きな人
学校事務の仕事内容


ここでは、学校事務の仕事内容について解説します。運営母体によって仕事内容が異なります。運営母体は、公立・国立・私立の3つです。
公立と国立の学校で働くためには、公務員になる必要があります。私立の学校は公務員以外の人でも就職できます。
【教務】生徒・学生や保護者の対応
教務では、生徒や学生が勉強に集中できるようサポートします。
- 入学手続き
- 各種証明書の発行
- 在籍管理
- 成績の処理
【経理】給与計算・研究費などの処理
経理は、学校のお金の流れを把握して適切に管理する業務です。
- 教員の給与計算、手当の手続き
- 研究費の処理
- 補助金の手続き
【人事】教員の管理
人事では、教員が安心して働ける環境づくりを事務でサポートをします。
- 教員のサポート
- 資料作成
- 出張の旅費精算
【広報】行事に関連する業務
広報は、学校の魅力を伝えてイメージアップさせる業務です。
- 行事の準備
- 学校説明やオープンキャンパスの告知
- ホームページの運用
【総務】学校の設備・備品の管理
総務は、学校運営を支える縁の下の力持ちです。
- 学校の備品の管理
- 会議資料の作成
- データ作成
- 郵便物の発送
学校事務に転職するためには


学校事務に転職する方法は、めざす学校によって異なります。
国公立の学校事務は公務員資格が必要
国公立の学校事務の場合は、公務員資格が必要です。社会人から公務員になる方法は、年齢制限がある一般枠と、民間企業で培った専門知識や技能が求められる経験者枠があります。※一般枠の年齢制限は自治体によって異なります。どちらの採用枠も、筆記・論述試験、面接が実施されます。
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学校事務は決して楽な仕事ではありません。保護者や地域住民からのクレーム対応、考え方が異なる教員とのやりとり、生徒・学生の進路やお金に関わる手続きなど、きついことも多い仕事です。自分の適性を判断するためには、多くの経験者の声を聞くことが大切です。
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出典:転職会議















