- 損保事務って自分に向いてる?
- 保険って難しそうだけど未経験からでも大丈夫?
- 損保事務が気になるけどクレームが多いと聞くから不安
- 入社してから後悔するのは避けたい!
この記事では、損保事務の向き不向き、損保事務として働くメリットを紹介します。損害サービスと保険代理店の事務で働いた私のリアルな体験談つきです。この記事を読めば、『安定』のイメージだけで入社して、後悔することがなくなります。
損保事務に向いている人は、損保の煩雑な規定や商品知識を学習できる、理不尽なクレームを受け流せる人です。損保事務に向いていないのは、学ぶ意欲がない、電話応対に苦手意識がある人です。損保事務は簡単な仕事ではないですが、自己成長や実生活に活かせるなどメリットがあります。
損保事務の3つの種類

損保事務は、下記の部門で働く職種です。
- 保険会社の営業部門と損害サービス部門
- 保険代理店
- 事業会社の保険部
保険会社の営業部門
保険会社の営業部門は、代理店の育成や事務指導を担当します。代理店は、保険会社と契約者のあいだに入って契約を締結する保険のプロです。営業部門では次の仕事を担います。
- 新商品の勉強会
- 代理店の育成
- 契約手続き方法の照会
- 代理店の運営支援
保険会社の損害サービス部門
保険会社の損害サービスは、保険金支払いをする部署です。自動車の損害サービスでは、契約者と相手方の間に入って、交通事故を解決します。
- 契約者へ事故の状況や相手方の情報を聞く
- 保険金を支払いできるか判断する
- ドライブレコーダーの映像や車の損害状況を確認
- 整備工場や医療機関とのやりとり
- 過去の判例や双方の過失意向をもとに過失割合を決定する
保険代理店
保険代理店の業務内容は、見積もり作成、保険の提案、契約、契約保全(変更、更新、解約)などです。保険代理店は大きくわけて下記2種類です。
- 一般代理店(プロ代理店)
- ディーラーやハウスメーカー
一般代理店では、さまざまな保険の種類を取り扱っています。ディーラーやハウスメーカーは、自動車保険や火災保険を専門に取り扱います。ほかの事業と並行して保険代理業を行っているのが特徴です。
損保事務に向いているのは『学習意欲が高く精神的にタフな人』

私が実際に働いて感じたのは、『学習意欲が高く精神的にタフな人』は損保事務に向いているということ。
新しい知識をインプットするのが苦ではない人
新しい知識をインプットするのが苦ではない人は損保事務に向いています。特に、乗合代理店(複数の保険会社を扱う代理店)の場合は、複数の保険会社の商品内容や改定に対応しなければなりません。たとえば、車両保険の『車体車限定(エコノミータイプ)』の補償範囲は、保険会社ごとに違いがあります。

- A社は、自転車との衝突、動物との衝突も対象
- B社は、自転車との衝突は対象、動物との衝突は対象外
- C社は、自転車との衝突、動物との衝突も対象外
3社の相見積もりをとったお客さまから問い合わせがあったら3社の車両保険の違いを説明することが求められます。

保険開始時点の約款を使うため、同じ保険会社でも補償範囲が異なることもあります。
事務処理を正確にできる人
損保事務は、事務処理を正確に行う必要があります。損保事務はお客さまのお金に関わるからです。損害サービスでは、保険金支払い可否の判断ミスは許されません。
保険のルールは細かく判断が難しいです。損害サービスでは100件以上の案件を抱えながら、ミス無く手続きすることが求められます。
難しくて理解しづらい文章を根気よく読める人
保険の約款や規定は細かくてわかりにくい表現であることが多いです。たとえば、対物賠償責任保険は、被保険者または契約車両の運転者の父母・子・配偶者への賠償は、保険金の支払い対象外です。約款には、下記のように記載されています。
当会社は、対物事故により下表のいずれかに該当する者の所有、使用または管理する財物が損壊された場合または軌道上を走行する陸上の乗用具が運行不能になった場合には、それによって被保険者が被る損害に対しては、保険金を支払いません。
- 記名被保険者
- 次のいずれかに該当する者
ア.ご契約のお車を運転中の者
イ.アの父母、配偶者または子- 次のいずれかに該当する者
ア.被保険者
イ.アの父母、配偶者または子
本物の約款には注釈があるので、非常にわかりにくいです。損保事務では、約款を解釈して契約ができるのか、保険金を支払えるのかを判断する力が必要です。煩雑な文章でも根気よく読める人が損保事務に向いています。
理不尽なクレームを受けても負けない人
理不尽なクレームや暴言を言われても負けない人が向いてます。損害サービスは、特に頻繁にひどい言葉をよくぶつけられます。たとえば、無理難題な過失割合を要求する契約者から「あなたの交渉の仕方が悪い」と責められることはよくあります。仕事と割り切って何を言われても気にしない人がとくに損害サービスに向いてます。
損保事務に向いてないのは『煩雑な処理が苦手な人』


次の人は損保事務向きではありません。
勉強が苦手な人
勉強が苦手な人は、損保事務に向いていません。損保事務では、常に勉強が必要だからです。
- 入社前後に損害保険募集人の資格を取る
- 年に1.2回の商品改定
- 過失割合や賠償についての勉強会
- 事務マニュアルの更新、新ツールの使用開始
イレギュラーなケースがあった場合、規定集や約款を読み込んだり、社内のQ&A集で確認したりして答えを見つけ出す必要があります。常に新しい知識を身につけることに苦手意識がない人が損保事務に向いてます。
損害保険募集人の合格率は80~90%です。難易度は低めですが、未経験の人が勉強しなかったら落ちます。初心者だと、毎日1~2時間ほどの勉強時間を1か月くらい続ける必要があります。
難しい文章に拒絶反応が出る人
難しい文章に拒絶反応を示す人は、損保事務に向いていません。損保事務で使用する約款や規定集はわかりにくく書かれています。下記は東京海上日動の自動車保険約款の一部です。
約款や規定集などのわかりにくい文章を読み込んで、保険の契約可否や支払い可否を判断する必要があります。
電話応対に苦手意識がある人
電話応対に苦手意識がある人は、損保事務に向いていません。特に損害サービスでは、1日20-30本くらい受電して、ほとんどが自分で対応が必要です。1本電話が終わったら、すぐに次の電話がかかってくることもあります。



急な問い合わせでわからないと、調べものに時間を費やして、自分の仕事が進まないことも。
仕事と割り切れない人
仕事と割り切るのが苦手な人は損保事務に向きません。特に損害サービスでは、感情的な人がほとんどで心ない言葉を浴びせられることも多いです。仕事と割り切れずに、言われた言葉を真に受けるとしんどくなります。
損保事務として働くメリットは『手厚い福利厚生と自己成長』


損保事務として働くと次のようなメリットが得られます。
専門知識が身につく
損保事務の仕事をすると、損害保険の専門知識が身につきます。
- 約款解釈スキル
- 商品知識
- 法律の知識
- 交渉スキル
商品知識や事務スキルは、保険会社や保険代理店への転職にも有利です。保険の知識があれば、家族や知人に保険のアドバイスができます。
福利厚生が整っている
保険会社や保険代理店は、福利厚生が整ってい企業が多いです。福利厚生は、企業が従業員に支払う給与以外の報酬です。残業時間の厳密な管理、長期休暇を取りやすい雰囲気など働きやすい環境が整っています。
- 有給
- 産休・育休
- 住宅手当
- 持株会
- 財形貯蓄制度 など
特に女性にとっては、ライフステージの変化があっても続けられる環境です。
社会的責任が大きい仕事に携われる
損害サービスは、社会的責任が大きい仕事の一つです。保険会社が迅速に保険金を支払うことで、事故の当事者や被災者の生活が守られます。社会の約に立つ仕事ができるのは損害サービスで働くメリットのひとつです。
給与が高い
保険会社は、給与が高い傾向にあります。下記はメガ損保4社(大手損保)の平均年収をまとめたものです。※千円以下を四捨五入
保険会社 | 平均年収 | 平均年齢 | 備考/出典 |
---|---|---|---|
東京海上日動 | 884万円 | 42.5歳 | 2024.3時点/有価証券報告書 |
三井住友海上 | 768万円 | 42.1歳 | 2024.3時点/有価証券報告書 |
あいおいニッセイ同和損保 | 661万円 | 43.6歳 | 2024.9時点/有価証券報告書 |
損害保険ジャパン | 647万円 | 45歳 | 2024.3時点/有価証券報告書 |
女性の平均年収(全職種)は、20代前半:242万円、20代後半:319万円、30代前半:309万円です。平均年収と比較すると保険会社の年収は高い傾向にあります。出典:民間給与の実態調査結果
損保事務に転職するには


損保事務に転職するためには次の方法があります。
転職エージェントを利用して正社員をめざす
正社員への転職をめざす場合は、転職エージェントを利用するのがおすすめです。転職の全てのステップで役立ち、非公開求人を紹介してもらえます。たとえば、履歴書や職務経歴書の作成においては、書き方のレクチャー、フォーマットの提供、内容の添削など全て無料でやってくれます。



私は、DODAやリクルートエージェント


派遣会社を利用して派遣社員から契約社員・正社員をめざす
派遣会社を利用して契約社員や派遣社員から正社員になる方法もあります。いきなり正社員になるよりもハードルが低くく、お試し期間として働くこともできます。



損保事務の求人をメインに扱っている派遣会社もあります。


損害サービスから転職する流れ


転職するまでの一般的な流れは以下の通りです。
- 自己分析
- 書類作成
- 情報収集・エントリー
- 面接
- 内定承諾・退職手続き
参考記事
損保事務に魅力を感じたら挑戦してみよう


損保事務に向いている人は、学ぶ意識が高く、精神的にタフな人です。保険事務は、約款や規定などの難しい文章を根気よく読み解いたり、理不尽なクレームに対応したりする必要があります。ただし、損保事務は専門知識が身につき、企業によっては高収入が期待できます。
損保事務の難しさを理解しつつ、メリットに魅力を感じる人は挑戦してみましょう。損保事務に転職するためには、エージェントが便利です。転職のプロが書類添削や面接対策を一緒にやってくれます。

